不安もあっていい

『アンタらと、パートナーや友人知人、そして周りの人達と上手くいかない最大の原因って何だと思う？

怒りだったり、マイナスな思考だったり、身勝手だったり。

ま、色々あるわよね。
色々あるんだけど、今言った事なんかはさ、実は自分でも気づいてて。
ただ、気づいてるんだけど、なかなか直せないとか、修正方法がわかんないとか。

これって、結局はその気になって、方法さえわかれば直すことができんのよね。
ま、ある意味その気になりゃあ、って事。
じゃ、その直す方法ってのは…
って話が進むと思ったら、ちょい違う。

そういうのを修正したのに、または、そんなことやってないのに上手くいかないって人は多いのよ。

だって、もっと根本的な問題があるからよ。
それはね…
「不安」
よ。

この「不安」ってのは手強くて。
他の色んなモノと違って、こいつは勝手に増殖していく性質があるのね。
また、この「不安」ってのは、それを産む対象が無くても発生・増殖するし。

それ以上に質が悪い性質は。
「アンタら自身が、不安が有るって事を認めない場合が多い」のよね～
怒りや哀しみってのは持ってることを認めるのに、何故か、この不安を持ってるってことは認めたがらないの。
まぁ、だから、この不安ってのは勝手に増殖していく事が出来るんだけどさ。


怒りや哀しみってのは、対象があって発生すんの。
確かに、これらも増殖していくときはある。
けど、対象をしっかり観て、理解したら治まる事も多い。
それに、他の方向にエネルギーのベクトルをずらして、いわゆる「ガス抜き」ってのが出来る。
これは、その対象があるから出来る事なのね。

それに、こういうモンってのはさ、自分が確かに持ってるって認めること、受け止める事で昇華させる事が出来るのよ。
あ、これは不安も同じなんだけどね。
で、怒りや哀しみなんてのは、自分が持ってると認めやすいのよ。
認めた時点で、それらは昇華されていくから、これらを収めやすいって事ね。


さて、翻って「不安」なんだけどさ。
これ、さっきまでの怒りや哀しみとは、かな～り趣が違うもんで。

先ずは…

「不安」ってのはさ、対象を必要としないの。
つまり、不安の元となる対象が無くとも発生する感情なのよね～
だから手ごわい。

え？
アンタの不安には対象があるって？
違うじゃん。
良く観てみなさい。
不安の元は、その対象物そのものではなくて。
例えば、その対象物がこの先、どう動くかわからない、その"わからない"部分だったり。
とにかく、アンタが思ってる、その対象物そのものじゃあ無いわよ、良く観なさい。

で、話をもとに戻すと。
「不安」には、実在の対象物が無いのに発生する。
って事は、その対象物をどうこうして解決する方法は基本的に無いって事。
それは、他の方法で発散・昇華させる事ができないって事にもなる。

例えば、怒りや哀しみってのは、他の方法で発散したらスッキリしてさ、一区切りつける事が出来るじゃんか。
でも、不安ってのはさ、忘れようとして他の事に没頭しても。
没頭してる時は、忘れてる気がするけど、終われば元通り不安が頭をもたげてくる、と。

また、しっかり観て、理解して昇華させようにも、実体が無いから上手くいかない、と。

だから、この不安ってのを無くすためにはさ。
不安を持ってるって事を認め、受け止めるしかないんだよね～。



なんだけど…


まず、アンタら自身、不安を持ってるって気づかないし。
気づかない上、あたしらがそれを指摘しても認めないしさ～
何だろうね～
怒りや哀しみを持ってる事よりも、不安を持ってる事が恥ずかしいって思ってんのかね？

感情に上下は無いんだよ。
どんな感情も必要だから存在してんの。
違いってたら…
それぞれ色が違うってだけ。
わかる？
赤色より紫色の方が格上とか無いでしょ？
緑よりも金のが素晴らしいの？
違うじゃん。
どんな感情も、感情として同格なの。
そして、持ってて恥ずかしい感情なんて無いのよ。

だからさ、不安っての、持ってる事を認めちゃいなって。
誰でも持ってんだよ～
それが、例え世界の覇者(そんなモンが居てればだけど)でさえもね。

ま、認めてもなくなりゃしない、ってか。
次から次へと違った不安ってのは、出てくるんだけど。
つまりは、不安を持ってるって認めることで、不安そのものによる勝手な増殖・暴走を止めさせて。
上手く付き合っていこうよって事ね～

いくらやっても不安が無くならない…って思ってると、それ自体が不安の元になってくからさ。
不安は出てくるもんだ、と受け止めて。
勝手に暴走しないように上手く付き合う、と。
そう決めりゃいいのよ。


逆に言やさ、不安があるって事はさ。
先の事がわからない楽しみがあるって事でもあるのよ。
初めて観る映画は、筋書きがわかんない方が楽しみがデカイじゃん。

そして、それは大きな感情の揺れになり、魂の記憶に刻まれる、と。
魂の記憶、体験、経験からしたら、感情の揺れ幅が大きなほど素晴らしいから。

あ、一つ、勘違いしちゃダメなんはさ。
感情の揺れ、振り幅が大きいのと、それを表現する…つまりは表に出すのとは違うから。

感情の揺れが大きいのが良いからって、それをそのまま外に表現してたら。
周りのモンはたまったもんじゃないから。
それは、ただの迷惑者だし～。

それさえわかってたらさ。
不安がある事自体に不安にならず、逆に楽しんで人生を進めるんじゃないの？

だからこそ、あたしはアンタらが、この先どうなるの？って聴いても答えないの。
それはさ、今言ったように、アンタらの生きる目的の邪魔になるからよ。

ま、アンタは今まで、そ～ゆ～事を一度も聞いてこなかったってのは褒めてあげるわ。

それだけは、ねっ!!! 』


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